「何もしない」地域貢献

今住んでいるとある国のとある田舎町にも

もちろんコミュニティがあり、コミュニティ活動もさかんに行われています。

でも

日本で私が住んでいた地域のように

そこに住むと、何となくほぼ全員が入らなければならないような自治会、

役員が当番制で回ってくるような自治会はないので、

私には、この自治会活動が直接関係なくなりましたが、

日本にいる家族から、時折話が入ってきます。

 

多くの方が地域貢献に情熱を持たれていて、

行事を積極的に企画なさったり、参加なされたりしていらっしゃいます。

今までは、企業戦士という形で社会に貢献され

退職されてからは、今度は地域に貢献する・・・

そういう方々には、特に頭が下がる思いです。

 

日本では今、自治会の総会時期のようです。

私の実家のある地域では、新旧役員を引き継ぐために

総会はやらないけれど、役員だけで集まろうという話が出ているそうです。

コロナウイルス感染が拡大している現状で

緊急事態宣言が出されていますし、

外出自粛が求められている時期に会議?とちょっと驚きました。

 

私のいる、このとある国では国自体がロックダウン、

多くの業種やコミュニティ活動もシャットダウンされました。

人との接触を避けるためです。

さらに

人が2人以上集まること、

人と人との距離などに厳しい規制が敷かれ、

破れば容赦なく罰金が課せられます。

今までかなり多くの人たちが、罰則を受けました。

州によって内容や程度にいくらか差がありますが、

このとある田舎町でも、他州とほぼ同様の厳しさです。

 

主幹産業や人口が日本とは全く違うので、正しく比較することは難しいのですが

この厳しい規制やシャットダウンと言う薬は、多くの副作用を出してはいるものの、

コロナウイルス感染を防ぐと言う点では、かなり効果を上げているように思います。

 

そこで日本ではどうかと

実家のある地域や他地域の役所のホームページで、この自治会会議について調べてみると

ほぼどこの都市のサイトを見ても、

会議や行事に関して「自粛・延期」を「検討」してほしい旨が記載されています。

表現が曖昧と言うか、柔らかいですが

要は、「極力、人は集まらないでください」と言う内容だと見て取れます。

 

今、日本は相当数のコロナウイルス感染者が出ていて

残念ながら、まだまだ減少する気配がないようです。

そういう状況の中、

コロナウイルスの感染拡大を防ぐために

今最も効果的で、地域の人、一人一人ができる最善の地域貢献は

「集まらないこと」ではないかと思います。

 

貢献というと「まず行動ありき」のように思いますが

「何もしない」ことが

時として、大きな貢献になり得るのではないかと思いました。