よくある話だけど別のお話

今週のお題「告白します」

 

姑となんかしっくりいかない、相性が悪い、苦手、好きじゃない、嫌い・・・と

程度の差こそありますが

この嫁姑のギクシャクした関係は、日本だけではないようです。

このとある国のとある田舎町でも、アチラコチラで見聞きします。

その解決は、なかなかどうして一筋縄ではいかないようです。

 

お互いが悪口、不満を言い合うと言うよりは

関係性に隙間風がヒューッと吹くような冷たさがあります。

「お姑さんが膝痛でお困りだそうですけど、大丈夫ですか」

「大丈夫なんじゃない、知らんけど」

   ・・・・

 心の中で「はっ、察し」とこんな感じ。

 

私の義母は何と言うんでしょうかねえ

頑固と言うか、決めつけたら聞く耳を持たないし

自分と自分の行動がすべて常識、基準だと思っています。

 

義母はクロッシェ(かぎ針編み)がプロ並

アートと呼べるような見事なものを、次々と編み上げます。

でもそれくらい「女性の嗜みだ」と思っているようで

「〇〇さんは、あの年でクロッシェもろくにできないおバカさん」と宣います。

それを聞いた不器用で「あの年」になっている私

クロッシェなんかほとんどしない、しかも下手だと言いそびれ・・・

と言うよりは、心の奥にさっさとしまいました。

告白しない方が身のためです。

 

カーテンを新調すると言うとさっそくミシンを持ってきてくれましたが、

カーテンは買うものではなく、縫うものと思っているのでしょう。

満足げな義母を前に

今ぶらさがっているカーテンがホームセンター製だとは

言わない方が得策だとこれまた秘密。

告白しない方が丸くおさまります。

 

「日本の家には庭がないから、植物の植え方なんてわからないでしょう」と言って

義母は拙宅の敷地内に、たくさんの球根を植えまくりました。

その植物は美しい花を咲かせますが、

花が枯れた後、球根なのに種も撒き散らします。

地下からも地上からも生き残ろうとする恐るべき繁殖力!

ぐんぐんと拙宅の敷地内に広がり、

今やもう雑草のような蔓延り方です。

何かしら義母の迫力を彷彿とさせます。

つれあいが、トラクターを使って球根を次々と踏み潰していますが

もちろんこれも我が家の大きな秘密です。

告白しない方がムッとされずに楽に過ごせるからです。

さらに

掘り起こされ、ぺちゃんこになった球根を見ると

なぜかちょっとスカッとするなんて、もちろん内緒、

これまた告白なんてとんでもない。。。

 

私はこの大家族の中で唯一のアジア人。

確かに背は低いですが

日本人にしたら、決して華奢でもなければ痩身でもありませんし、

柔道で鍛えているせいか、むしろガッチリしている方だと思います。

それなのに、このとある国のとある田舎町、

会うたび、ハグするたびに

「痩せすぎてる」とか「また小さくなって」と義母に言われます。

会うたび、ハグするたびに肥えていく姑に

「いやいやお義母さん、あなたがデカすぎなんですよ」とか

「また横方向に大きくなって」とは、

そりゃあ口が裂けても言えんでしょう。

告白って相当の覚悟がいるなあと思います。

 

それでも勇気を振り絞って告白することにしました。

告白します!

「お義母さん、私はあなたがちょっと苦手なんです」

ただ

本人に告白するかどうかはまた別のお話・・・