叫び声は続く

とある田舎町

バケツをひっくりかえしたような雨がよく降りますが

雨上がりに見る美しい風景のひとつに

タツムリがあります。

いえ、ありました・・・と言うべきか・・・

 

タツムリが好きなわけではないのですが

ある夜

とにかくものすごい数のカタツムリが

ウジャウジャとどこからともなく出て来たのを目撃

TシャツのサイズのごとくSS からXXLまでサイズも豊富

何か月の光に呼び寄せられたかのように

同じ方向にゆっくり進んでいく姿は

圧倒されたと言うか、圧巻と言うか。。。

 

こんな数のカタツムリを一度に見たことが無いのと

彼らの歩いたあとのテラテラ光る筋が月明かりに照らされ

この無数の筋、交差した筋もあいまって

なんとも言えないほど幻想的でした。。

 

思わずみとれていると

何やらグシャッ グシャッ っと音が。。。

見ると、なんと

ワーキングブーツを履いたつれあいが

完膚なきまでに踏み潰しています。

 

「何してるのよ~ かわいそうじゃない」と叫ぶ私に

平然とカタツムリを踏み潰し続けながら

「カタツムリは植物の新芽を食べてしまう害虫だ」と

冷酷この上ない つれあい。

 

 ・・・・・・

 

しかし叫びはこの夜で終わりませんでした。

 

翌朝、ドライブウェイに無数の水玉模様が点々と・・・

 

 ??????

 

近寄ってみて私は叫びました。

「何これ~ 気持ち悪っ」

遠目に見たら水玉

近くで見たらつれあいの踏み潰したカタツムリたちでした。

いえ、元 カタツムリと言うべきか・・・

 

幻想的な姿はどこへやら

変わり果てたカタツムリたちよ・・・

柔らかくネットリ風グチャグチャに、

割れた貝?の破片がトッピング。

何と哀れな 元カタツムリたちよ・・・

 

「踏み潰したらその後きれいにしといてよ」と言う私に

「いずれどっかの野鳥のえさになるか、雨が降れば洗い流されるからさ」と

冷静この上ない つれあい。

 

 ・・・・・・

 

その他にも 私が叫ぶ機会は多々あります。

しっぽを入れたら30 cm 以上の大とかげの日光浴

足を入れると手のひらくらいあるクモの訪問

ちょっとかすっただけでも皮膚が切れる植物の長い葉っぱ攻撃・・・など。

 

とある国のとある田舎町に

今日も私の叫び声は続きます。