受け身はきれいに負ける練習

 とある国のある柔道オリンピアンが

 柔道の練習で怪我をしないためは

 「投げられたら、きちんと受け身をすること」と

 言っていました。

 これって当たり前のようですが

 実は結構難しい。

 

 “投げ込み” と言う練習方法は

 一人が、例えば5回同じ投げ技を連続でかけ(取り)

 パートナーは受けるだけ。(受け)

 次は役割(取りと受け)を交換します。

 これだと ”受け” は当然しっかりと受け身をしますが

 “乱取り” だとなかなか・・・

 

 なぜかと言うと

 乱取りは練習ですが、試合のような感じなので

 双方が負けまいとして

 真剣になりすぎ、夢中になりすぎることがあるからです。

 

 でも確かに、すでに投げられてしまっているのに

 背中をつけまいとして無理に抗い

 着地する時にブリッジしたり

 相手にしがみついたりすれば

 どちらも怪我をする可能性があります。

 実際

 大会前のトレーニングの乱取り中に

 肩の脱臼や脳震盪などがあって

 その中の数人は

 残念ながら、大会に出られませんでした。

 

 試合ならもちろん話は別、

 ブリッジするわ、

 カウンターアタックに次ぐカウンター・カウンターがあるわ、

 C難度の捻りをきかせて腹ばいで着地・・などなど

 選手は必死に抵抗したり

 “一本” を、せめて “技あり” にしようしたり。。。

 でも

 やはり練習では

 投げられたら潔く受け身をすべきかなぁと思います。

 

 そう考えてみると

 人の過ちや失敗もこれに似てるように思いました。

 

 “にんげんだもの

 間違えたり失敗したりしますが

 潔く自分の間違えや失敗、敗北を認めて

 謝るべき時には誤り

 引き下がる時には引き下がり

 新たに出直した方が得策なのでは?

 長い目で見たら、自分を守れるのでは?と思います。

 でも

 悔しさや意地、変なプライドが先に立つと

 時として とても難しい・・・

 

 このとある国のとある田舎町

 全員とは言わないまでも

 ほとんどの人が受け身が超絶下手くそ。

 しつこいほど書いてますが

  責任は認めないし

  ひどい時には人のせいにするか言い訳するし

  ほぼ、絶対に謝らないし

  ひどい人だとしばらくの間バックれる・・・

 

 狭い社会なので

 その後も何かと顔を合わせないといけないのですが

 関係者としても、傍で見ていても

 遺恨やしこりのギスギス感がなんと言うか、

 それはそれはきつい、痛い・・・

 

 もうすでに投げられちゃってるんだから

 潔くきっちり 受け身をすれば

 自分も相手もけがをせずに済むのに・・・

 

 柔道の最初の練習、基礎練習は受け身です。

 身を守るための練習ですが

 きれいに負けるための練習、

 投げられることに慣れる練習だとも言われています。

 

 自分も潔く受け身のできる人でありたい・・・

 と思います。