日本の郊外で 珍しい野生を見た件

日本滞在中の時のこと

実家の屋根の上で

何やら荒ぶる音と数羽のカラスの雄叫びのような声。

 

外に出てみると白いものがいっぱい降って来る!

まさかのボタン雪???

いやいや

雪じゃなくて鳥の羽がフワフワと

風に乗って屋根から無数に降って来る。。。

と言うことは まさかの~!!??

恐る恐る2階の窓を開けて屋根を見ると・・・

 

かわいそうに上半身がほとんど無くなってる鳥が

こっちに足を向けて横たわってる。

多分 元は鳩・・・だったと思われる死骸。。。

血は全然見えず

ただフワフワの真っ白な羽毛が

空に舞い上がるタンポポの種のように

そこから無数に飛んでいく・・・

 

日本で初めて見た野生の食物連鎖だったけど

汚いとか 残酷だとか 生々しいとかの感情は全くしませんでした。

むしろ「元 鳩 」の白い羽毛が、

体から散り散りになって天に昇って行く魂のようで

なんとも神々しいと言うか、神秘的と言うか・・・

 

私が「元 鳩」を片付けようと屋根に降りると

近くの電柱に停まっていたカラスたちが

「近寄るな」とでも言うようにものすごい声で鳴きました。

 

私も餌食にされてはたまらんので

慌てて屋根から降りて 雨戸を閉めましたが、

その後もかなりの間、ゴトゴトと物音が。。。

 

翌朝

恐る恐る雨戸をあけて屋根を見たら

羽毛のベッドだけが残り

鳥の体は跡形もなく消えていました。

素晴らしい食べっぷり!

 

近頃、生ゴミは厳重に袋に入れられ

指定袋の上にはカラスの嫌いなネットもかけられて

ゴミを漁れなくなったから野生の血が目覚めたのか

拙宅の屋根を通り道にしている猫が狩って

そのおこぼれをカラスが食べていたのか・・・

 

これって本来なら 多分ごく自然なことで

カラスと言えばゴミ漁り!

みたいに考える方がおかしかったんだろうなと

あらためて思いました。

 

とある田舎町では

狩りをする鷹をよく見かけます。

大きく旋回していて、その円が徐々に小さくなったかと思うと

徐々に下降して最後は一直線に急降下。

ウサギかノネズミ、小さいイタチかなんかがやられたかなあ・・・と

ごく自然に考えるんですが。。。

 

日本の郊外では珍しいので、興奮冷めやらぬうちに

とある田舎町にいるつれあいに電話でこの話をしたんですが

やっぱり 反応 薄っ!

とある田舎町では こんなこと日常茶飯事ですからね。

 

ちなみに カラスと言えば

とある田舎町のカラスは

とある国の中で 一番肥えてると言われてます。

なんせ 車がないと生活できない田舎町

ほぼ100キロ走行の田舎の道路では

かわいそうなんですが、交通事故死する動物がいっぱい。

いわゆる Road Kill ってやつで

もう5mおき位に、野生動物の死骸が累々と・・・

これも食物連鎖の一種なのかはわかりませんが

この田舎町のカラスにとっては 食べ物の出どころなんかどうでも良く

兎にも角にも 毎日、毎食 大ご馳走(feast)です。